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  4. 精神的DVの認定基準と証拠収集方法、効果的な対処法

精神的DVの認定基準と証拠収集方法、効果的な対処法

2025 8/22
Uncategorized
2025年8月22日
目次

はじめに|精神的DVとは

精神的DVとは、殴る蹴るなどの身体的暴力ではなく、言葉や態度によって相手を精神的に支配し、傷つける行為のことです。「モラハラ(モラルハラスメント)」とも呼ばれ、配偶者や恋人などの親密な関係において行われる深刻な人権侵害行為です。

具体的には、以下のような行為が精神的DVに該当します:

  • 人格否定: 「お前は価値がない」「何をやってもダメだ」などの発言
  • 過剰な束縛: 外出先の詳細な報告要求、交友関係への過度な干渉
  • 無視・沈黙: 長期間話しかけても無視する、存在を否定するような態度
  • 経済的制限: 生活費を渡さない、働くことを禁止する
  • 脅迫: 「離婚したら子供に会わせない」などの脅し

これらの行為は外見上の傷が残らないため、周囲から理解されにくく、被害者自身も「これはDVなのか」と悩むケースが多いのが現実です。しかし、精神的DVは身体的DV以上に被害者の心に深い傷を残し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病などの精神的な後遺症を引き起こすことも少なくありません。

DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)においても、身体的暴力と同等に精神的暴力が保護の対象として明記されており、法的にも重大な人権侵害として認識されています。

精神的DVの認定基準

精神的DVが法的に認定されるためには、いくつかの重要な要素があります。裁判所や調停委員会では、以下の観点から総合的に判断されます。

継続性・反復性

単発的な口論や一時的な感情の爆発ではなく、継続的・反復的に行われていることが重要な要素です。裁判例では、数か月から数年にわたって繰り返し行われた精神的攻撃が認定されるケースが多く見られます。

例えば、毎日のように「お前は無能だ」「存在価値がない」などの暴言を浴びせ続けたり、外出するたびに「どこで何をしていた」と詰問し続けるような行為が該当します。

被害者の精神的苦痛の程度

被害者が実際に精神的な苦痛を受け、それが客観的に確認できることも重要です。具体的には以下のような症状や状況が考慮されます:

  • 不眠、食欲不振、めまいなどの身体症状
  • うつ状態、不安障害、PTSD等の精神症状
  • 社会生活への支障(仕事を辞める、人間関係の悪化など)
  • 自殺念慮や自傷行為

これらの症状については、医師の診断書や診療記録が重要な証拠となります。

支配・コントロールの意図

加害者の行為が、被害者を支配・コントロールする意図で行われているかも判断材料となります。例えば:

  • 経済的自立を妨げる行為(仕事を辞めさせる、生活費を渡さない)
  • 社会的孤立を図る行為(友人との交流を禁止する、実家との関係を断絶させる)
  • 精神的依存を作り出す行為(自信を失わせ、加害者なしでは生きられないと思わせる)

裁判での認定事例

実際の裁判では、以下のようなケースで精神的DVが認定されています:

事例1: 夫が妻に対し、3年間にわたって「お前のせいで俺の人生は台無しだ」「死ねばいいのに」などの暴言を毎日浴びせ続け、妻がうつ病を発症した事案で、慰謝料200万円が認められました。

事例2: 妻の外出を制限し、友人との連絡を禁止、携帯電話をチェックし続けた事案で、精神的DVとして保護命令が発令されました。

証拠収集方法

精神的DVは目に見える傷がないため、証拠の収集が非常に重要です。以下の方法で確実に証拠を残しておきましょう。

会話の録音

スマートフォンやICレコーダーを使用して、暴言や脅迫的な発言を録音することは非常に有効な証拠となります。

録音のポイント:

  • 日時が特定できるよう、録音開始時に日付を口に出す
  • 相手の声がはっきり録音されるよう、できるだけ近くで録音
  • 複数回の録音で継続性を証明
  • データは複数の場所にバックアップを取る

注意事項: 相手に録音がバレると暴力が悪化する可能性があるため、安全を最優先に行ってください。隠し撮りや無断録音についての法的な問題はありますが、DV被害の立証においては重要な証拠として扱われることが多いです。

日記・メモの作成

継続的かつ詳細な記録は、裁判において非常に有力な証拠となります。

記録すべき内容:

  • 年月日・時刻
  • 場所
  • 加害者の具体的な言動
  • 被害者の受けた精神的苦痛
  • その時の状況や背景

記録例:

2024年○月○日 午後8時頃 リビングにて

夫が帰宅後、夕食の準備が遅れていることに激怒。

「お前は何もできない無能な女だ」「俺の稼いだ金で生活してるくせに」

「お前みたいな女と結婚したのが人生最大の失敗だった」と約30分間暴言を浴びせられた。

胸が苦しくなり、その夜は眠れなかった。

デジタル証拠の保存

現代では、LINE、メール、SNSなどを通じた精神的DVも増えています。これらのデジタル証拠も重要な証拠となります。

保存方法:

  • スクリーンショットを撮影(日時が表示されるように)
  • 元のデータは削除せずに保管
  • 複数のデバイスやクラウドストレージにバックアップ
  • 可能であれば第三者の立会いの下でスクリーンショットを撮影

診断書の取得

精神的DVによる心身の不調については、必ず医療機関を受診し、診断書を取得しましょう。

受診すべき診療科:

  • 精神科
  • 心療内科
  • 内科(身体症状がある場合)

診断書に記載してもらうべき内容:

  • 具体的な症状
  • 発症時期
  • DVとの因果関係
  • 治療の必要性

第三者の証言

家族、友人、同僚、カウンセラーなど、DVの事実を知っている第三者の証言も重要な証拠となります。

証言の記録方法:

  • 陳述書の作成を依頼
  • 可能であれば法廷での証言を依頼
  • DVを相談した記録(メール、LINE等)も保存

効果的な対処法

精神的DVに気づいたら、以下のステップで対処することが重要です。

緊急時の安全確保

身の危険を感じた場合は、迷わず以下の行動を取ってください:

immediate安全確保:

  • 警察(110番)への通報
  • 配偶者暴力相談支援センターへの相談
  • 信頼できる親族や友人の家への避難
  • 緊急一時保護施設(シェルター)の利用

避難時の準備:

  • 必要最低限の荷物(身分証明書、現金、着替え、薬等)
  • 証拠となる資料
  • 携帯電話(連絡手段として)

相談機関の利用

一人で抱え込まず、専門機関に相談することが解決への第一歩です。

主な相談機関:

配偶者暴力相談支援センター

  • 全国の都道府県に設置
  • 24時間対応の電話相談
  • 安全な一時保護の提供
  • 自立支援の相談

DV相談ナビ(0570-0-55210)

  • 全国共通の相談電話番号
  • 最寄りの相談機関を案内

法テラス

  • 法的トラブルの相談
  • 経済的に困窮している場合の法的支援
  • 弁護士費用の立て替え制度

警察

  • 生命に危険がある場合の緊急対応
  • 相談専用電話(#9110)

法的措置

証拠が揃い、法的な対応を取る場合は以下の手続きが可能です。

保護命令の申立て:

  • 接近禁止命令
  • 退去命令
  • 電話等禁止命令
  • 子への接近禁止命令

離婚手続き:

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 審判離婚
  • 訴訟離婚

慰謝料請求: 精神的DVによる精神的苦痛に対して、加害者に慰謝料を請求することができます。金額は被害の程度、継続期間、証拠の明確さ等によって決まりますが、一般的に50万円から300万円程度が相場とされています。

生活再建支援

DV被害から立ち直るためには、心身の回復と生活の再建が必要です。

心のケア:

  • 専門カウンセラーによるカウンセリング
  • 同じ体験をした人たちのサポートグループへの参加
  • 医療機関での継続的な治療

経済的支援:

  • 生活保護の申請
  • 母子父子寡婦福祉資金の貸付
  • 住宅確保給付金
  • 就労支援制度の利用

重要な注意点

証拠収集時の安全確保

証拠を集める際は、何よりも安全を最優先してください。加害者に証拠収集がバレると、暴力がエスカレートする可能性があります。

  • 相手に気づかれないよう慎重に行う
  • 証拠は安全な場所に保管(実家、信頼できる友人宅等)
  • デジタルデータはパスワードで保護

感情的にならず冷静な対応

精神的DVの被害者は、長期間の攻撃により判断力が低下していることがあります。重要な決断をする際は:

  • 信頼できる第三者に相談
  • 専門家(弁護士、カウンセラー)の助言を求める
  • 急がず、十分な準備をしてから行動

立証の困難さを理解する

精神的DVは身体的DVと比べて立証が困難です:

  • 客観的な証拠が少ない
  • 被害者の主観的な訴えだけでは不十分
  • 継続性と具体性のある証拠が必要
  • 複数の証拠を組み合わせた立証が効果的

まとめ

精神的DVは身体的DV同様、重大な人権侵害であり、法的保護の対象となります。しかし、目に見えない被害であるため、被害者自身が「これはDVなのか」と悩んだり、周囲から理解されにくいという特徴があります。

重要なポイント:

  1. 認定には継続性と客観的証拠が重要:単発的な出来事ではなく、継続的・反復的な行為であることを立証する必要があります。
  2. 証拠収集は安全を最優先に:録音、記録、診断書など多角的な証拠を収集しますが、安全確保を最優先に行ってください。
  3. 一人で抱え込まない:配偶者暴力相談支援センターや法テラスなど、専門機関に相談することで適切な支援を受けられます。
  4. 法的措置と生活再建の両面での対応:保護命令や離婚手続きといった法的措置と並行して、心のケアや経済的自立に向けた支援も重要です。

精神的DVからの回復には時間がかかりますが、適切な支援を受けることで必ず新しい人生をスタートできます。まずは安全を確保し、信頼できる専門機関に相談することから始めてください。あなたは一人ではありません。

佐々木裕介

佐々木 裕介(弁護士・行政書士)

「失敗しない子連れ離婚」をテーマに各種メディア、SNS等で発信している現役弁護士。離婚の相談件数は年間200件超。協議離婚や調停離婚、養育費回収など、離婚に関する総合的な法律サービスを提供するチャイルドサポート法律事務所・行政書士事務所を運営。

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