「入籍はしないけれど、二人で暮らしていきたい」——事実婚を選ぶ人が増えています。ただ、事実婚には法律婚と同じ部分と、大きく異なる部分があります。この記事では、事実婚のメリット・デメリットを総まとめし、選ぶ前に押さえておきたいポイントを整理します。
目次
事実婚のメリット
- お互いの氏(姓)をそのまま使える:婚姻届を出さないため、改姓の必要がなく、仕事や資格の名義もそのままです。
- 戸籍に婚姻・離婚の記録が残らない:関係を解消しても戸籍に記載されません。
- 対等な関係を築きやすい:「家」の枠にとらわれず、二人の合意でルールを決められます。
- 一定の社会保障は受けられることがある:健康保険の被扶養者や遺族年金など、生計維持関係が認められれば対象になり得ます。
事実婚のデメリット
- 相続権がない:何もしなければ、パートナーに財産を残せません。遺言などの備えが必要です。
- 税の配偶者控除が使えない:所得税・住民税の配偶者控除は原則として適用されません。
- 子は認知が必要:生まれた子は、父の認知がなければ父との法律上の親子関係が生じません。
- 対外的な証明に手間がかかる:夫婦であることを示すために、住民票の続柄や合意書などの準備が要ります。
デメリットは「備え」で補える
事実婚のデメリットの多くは、あらかじめ備えることで軽減できます。相続は遺言や生命保険の受取人指定で、子の関係は認知で、対外的な証明は住民票の続柄「妻(未届)」やパートナーシップ合意書で補えます。詳しくは事実婚の相続対策や事実婚と法律婚の違いをご覧ください。
関連記事
まとめ
事実婚には、氏をそのまま使える・対等な関係を築きやすいといったメリットと、相続権がない・税の優遇が使えないといったデメリットがあります。多くのデメリットは、遺言・認知・合意書などの備えで補えます。二人に合った形を整えるために、パートナーシップ合意書の作成を検討する際は、弁護士にご相談ください。
よくある質問
Q. 事実婚と同棲は違いますか?
A. 単なる同居(同棲)と異なり、事実婚は夫婦としての実質を備えた関係(準婚)として、一定の場面で法律婚に準じた扱いを受けることがあります。
Q. 事実婚から法律婚に切り替えられますか?
A. いつでも婚姻届を出して法律婚に移行できます。状況の変化に応じて選び直すことも可能です。
監修:佐々木 裕介(弁護士)
第二東京弁護士会所属/弁護士登録番号 48715/チャイルドサポート法律事務所 代表
家族の法律問題(離婚・養育費・再婚・事実婚・相続)を専門に取り扱う。
第二東京弁護士会所属/弁護士登録番号 48715/チャイルドサポート法律事務所 代表
家族の法律問題(離婚・養育費・再婚・事実婚・相続)を専門に取り扱う。

