面会交流とは?

面会交流・・・言葉の意味は分かるけど、何を決めればいいんだろう?



親権者にならなかった親が、子どもと交流する時の条件を決めるんだよ!
面会交流とは、親権者とならずに子どもと離れて暮らす親(非監護親)が、子どもと交流をすることをいいます。
面会交流は、子どもの将来に大きな影響を与える重要な制度です。
具体的には、下記のことを決める必要があります。
1、会う頻度や時間
2、会う場所
3、費用はどうするか
4、LINEや電話などで連絡をとっても良いか
5、宿泊をしても良いか
6、誕生日やX’masなどにプレゼントをあげても良いか
7、決めた日に会えなくなった時の、振替日の設定
8、その他、面会時のルール(例:乳幼児の場合の食事やトイレの方法など)
9、元夫婦間の連絡方法
…など
子どもの成長に合わせて、”将来的に条件を見直していく”ということも必要となってきます。
ルールを決める際は、できるだけ子どもの視点に立って、子どもにとってより良い方法を選択するようにしましょう。



結構決めることがいっぱいあるんだ。相手の希望もあるだろうし、話がまとまらなかったらどうしよう。。



「親権」のときと同じように、話し合いで決まらなければ、離婚調停で決めることができるから安心して!
面会交流は拒否できるの?



正直、子どもには離婚した相手と会ってほしくないんだけど・・・。



基本的には「子どもは親と交流した方が良い」とされているんだけど、状況によっては、拒否することや制限をかけることができる場合もあるよ!
母親と父親の間に強い確執がある場合には、親権者とならなかった親に「子どもを会わせたくない」と考える方は多いです。
しかし、家庭裁判所は基本的には『面会交流は、子どもの成長に必要なものであり、特段の事情がない限り実施するべきである』という考えのため、”正当な理由”がない限り、拒むことはできません。
では、面会交流を拒否または制限ができる”正当な理由”とは、どういった場合が当てはまるのでしょうか?
例)
- 離婚前に、子どもや配偶者に対するDVがあった場合
- 非親権者(相手)が、精神的に著しく不安定であり、子どもに危害がおよぶ恐れがある場合
- 面会交流が、親権者(あなた)にとって多大なる精神的ストレスを与え、それが子どもにとってもマイナスになる場合
- 面会交流中に、非親権者(相手)が、親権者(あなた)の悪口を言ったり、子どもを連れ去ろうとした場合
- 親権者(あなた)が再婚し、子どもが新しい親を慕っている場合
- 子ども自身が面会交流を望んでいない場合



離婚原因が、相手の浮気の場合はどうなるんだろう?



親権の時と同じで、例え離婚原因が不貞行為だったとしても、それだけでは面会交流をする権利は、失われないんだ。



ただし、それが理由で子どもに悪影響をおよぼす場合には、当然拒否や制限をすることができるよ。



そっか・・。相手に対して色々と思うことはあるけど、やっぱり子どものことを第一に考えて決めていかなくちゃいけないよね。



そうだね。でも親権者(あなた)が自分の気持ちを大事にすることが、子どもにとって健やかな日々を送れることにも繋がると思うから、我慢しないで何でも相談してね!
面会交流の条件はどうやって決めるの?
面会交流の条件を決める時は、親権の時と同様に、「夫婦の話し合い→離婚調停→離婚裁判」の順で進んでいきます。
まずは2人の間で、「面会交流を行うか否か」を決めましょう。
話がまとまらない場合や、冷静に話し合いができない場合には、離婚調停に進むことになります。
面会交流は、「子ども自身の権利」でもあると考えられているため、判断能力がある場合には、子どもの意思も非常に尊重されます。
そのため、家庭裁判所に所属する”家庭裁判所調査官”と呼ばれる専門家が、子どもとざっくばらんに話しをする中で本音を聞き出したり、親子のコミュニケーションの様子を観察して判断する制度なども設けられています。



面会交流の度に相手と連絡を取るのが嫌な場合は、どうしたら良いのかな?



もし頼れる環境なのであれば、親族に調整の連絡をお願いすることも可能だよ!
面会交流は、「子どもが離婚により受けるダメージをできるだけ少なくするため」に設けられた制度です。
つまり、面会交流を実施することで、両親の離婚後も、子どもは両親に愛され見守られているという実感を得ることができます。



条件については、もう一度冷静になって考えてみようと思う。



それはとても良いことだね!大切なことだから、じっくり考えて決めていこう!



よし!じゃあ次は何を決めれば良いかな?



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